宅配でフル稼働する日の1日

週5日から6日、しっかり件数を配る場合の1日を時刻で追います。あくまで一例で、案件やエリアによって変わります。

6:30 起床

朝食を取り、身支度をします。前日に用意しておいた飲み物と昼食を持ちます。天気予報を確認し、雨具や防寒具の要否を判断します。

7:30 出発

自宅を出て配送センターまたは営業所へ向かいます。ここが1つ目のポイントです。センターまでの移動時間は、多くの場合、報酬の対象になりません。自宅からの距離は、実質的な拘束時間に直結します。

8:00 センター到着・仕分け

その日の荷物を受け取り、担当エリア分を仕分けます。件数を確認し、時間指定の荷物を抜き出します。ここで1日の設計が決まります。

8:30 積み込み

配達順の逆に積んでいきます。100件から120件なら20分前後。ここを急ぐと、その後の8時間を失います。

9:00 午前の配達開始

午前指定の荷物と、企業向けの荷物から回ります。企業は昼休みに受け取れないことが多いので、午前中に済ませます。

12:30 昼食

正直に書きます。決まった時間に休憩を取れる日ばかりではありません。件数が多い日は、コンビニで買ったものを車内で10分で食べて終わりです。ただし、これを毎日続けると体を壊します。意識して30分は確保してください。

13:30 午後の配達

件数を最も稼ぐ時間帯です。不在も多い時間なので、置き配指定の荷物をここで消化します。

17:00 夕方の追加荷物

案件によっては、午後に追加の荷物を受け取るためセンターへ戻ります。この往復が1時間近くかかることもあります。

18:00 夜の時間指定と再配達

在宅率が最も高い時間帯です。午後に不在だった家と、夜の時間指定をまとめて回ります。1日で最も効率よく配れる時間帯でもあります。

20:30 配達終了・センターへ戻る

未配の荷物、返品、集荷した荷物を持ち帰ります。伝票の処理、アプリ上の完了処理、翌日の確認を行います。

21:30 帰宅

自宅に着くのはこのあたり。食事、風呂、翌日の準備。売上の記録と経費のレシート整理をここで済ませます。

23:00 就寝

翌日も6時半に起きるなら、この時間には寝る必要があります。

拘束は14時間、実働は11時間

7:30に家を出て21:30に帰宅すれば、拘束は14時間です。そのうち報酬に直接つながる配達の時間は11時間程度。移動や仕分けを含めた拘束の長さが、この仕事の実感を作ります。

食事とトイレの現実

ここは正直に書きます。放っておくと、どちらも後回しになります。

食事は、車内で短時間で済ませる日が多くなります。だからこそ、朝におにぎりや飲み物を用意しておくことが大事です。買いに行く時間を省けます。

トイレは、担当エリアの場所を事前に把握しておくのが唯一の解決策です。行きたくなってから探すと、10分以上を失います。ブロックの切れ目で立ち寄る、と決めておいてください。

水分を控えて回数を減らすのは、絶対にやめてください。夏場は熱中症に直結します。

週2日と週6日で何が変わるか

週2日

収入は限られますが、生活のリズムは崩れません。体の回復も追いつきます。副業や、他に軸がある人向けの働き方です。

週4日

収入と生活のバランスが最も取りやすい形。休みが週3日あるため、体力の回復と家庭の予定を両立できます。

週6日

収入は最大になりますが、平日は仕事と睡眠だけになります。休みの1日は疲労回復に消えます。長期で続けるには工夫が必要です。

週6日で稼ぐことを否定はしません。短期間で資金を作りたい時期には合理的です。ただし、それを1年続けると体か気持ちのどちらかが折れます。稼働日数は、収入だけでなく持続可能性から決めてください。

自由の中身

この仕事の魅力として「自由」が語られます。実際どこが自由なのかを整理します。

  • 自由なこと。 稼働する曜日を自分で決められる。休みを申請ではなく自分で設定できる。上司の目を気にせず働ける。1日の回り方を自分で設計できる。
  • 自由でないこと。 荷物が到着する時刻は決まっている。時間指定は守らなければならない。荷物が多い日に早く帰ることはできない。休めば収入がゼロになる。

つまり、時間の主導権はあなたにありますが、無限の自由ではありません。「決められた枠の中で、自分で組み立てられる」という表現が最も正確です。

センターまでの距離を軽視しない

自宅から配送センターまで片道40分なら、往復で1時間20分。これが毎日、報酬なしで発生します。案件を選ぶ時、拠点の場所は単価と同じくらい重要な条件です。

時間を取り戻す方法

1日を短くしたいなら、削れる場所は限られています。

移動時間は、拠点の近さで決まります。仕分けと積み込みは、雑にすると後で倍返しになるので削れません。配達そのものは件数で決まります。事務処理は習慣化すれば10分で終わります。

現実的に効くのは、探す時間と迷う時間を減らすことです。エリアを覚え、建物を覚え、駐車位置を覚える。3ヶ月続ければ、同じ件数を1時間から2時間早く終えられるようになります。

なお、長時間の稼働は事故のリスクを高めます。輸送の安全に関する情報は国土交通省や全日本トラック協会も公開しています。無理のない稼働時間を自分で設計してください。